【埼玉県さいたま市中央区】和室を明るい洋室へフルリフォーム｜収納力と断熱性を高めた快適空間に様変わり

建物種別	戸建住宅
所在地	埼玉県さいたま市中央区
築年数	40年以上
構造	木造
施工内容	畳撤去・床下地補強・フローリング張り、壁天井下地（石膏ボード）＋クロス貼り、押入れ→クローゼット化、建具交換、照明・電気配線更新、窓まわり調整
施工箇所	和室

施工前の状態｜経年劣化と使い勝手の課題

リフォーム前の室内は、年月を経た和室特有の風合いが残っていたものの、経年劣化が進み、暮らしの中で不便さが目立つ状態でした。

畳は日焼けによる色あせやシミ、へりの摩耗が見られ、掃除をしてもすぐにホコリが溜まりやすく、衛生面にも課題がありました。

壁は聚楽仕上げで、長年の使用によるくすみや小さなひび、擦り跡が目立ち、部屋全体が暗く閉鎖的な印象に。

押入れや襖、障子といった建具も古く、立て付けが悪くなっており、開閉のたびにきしむ音が聞こえるほどでした。

さらに、障子越しの採光では十分な明るさが得られず、冬場の断熱性も低下していたため、快適とは言い難い空間に。

お施主様からは「もっと明るくて使いやすい洋室にしたい」「収納を増やして、掃除や模様替えをしやすくしたい」とのご要望をいただき、今回のフルリフォームがスタートしました。

まずは既存の畳、襖、障子、押入れの造作をすべて撤去。下地の状態を確認し、構造材の傷みや不陸を丁寧に補修しました。

撤去した廃材は木材・石膏・紙など素材ごとに分別し、適切に処理しています。

レーザー墨出し機で水平を確認しながら、根太の高さを調整。

新たに構造用合板を捨て貼りし、防音・緩衝材を併用してフラットな床面を形成しました。これにより段差が解消され、バリアフリー対応の安全な床に仕上がっています。

既存の聚楽壁はそのままではクロス仕上げができないため、胴縁を組み、石膏ボードを上貼りして平滑な下地を新設。

クラックの再発を防ぎ、耐久性と施工性を高めています。天井も同様にボード仕上げへ変更し、照明位置を最適化しました。断熱材を一部充填し、冬でも暖かく過ごせるよう配慮しています。

押入れを折れ戸式のクローゼットへリフォーム。

内部には可動棚とハンガーパイプを新設し、従来の押入れでは収納しづらかった衣類や大型家電にも対応できるようにしました。天袋収納も活かしながら、空間を無駄なく利用しています。

床材には、耐傷性・防汚性に優れた複合フローリングを採用。木目の柔らかな表情が空間に自然な温かみを与えています。

壁・天井は白を基調としたクロスで統一し、採光を最大限に活かす明るい印象に。巾木・廻り縁も新調し、仕上がりの精度を高めました。

露出していた配線をすべて壁内に収め、コンセントやスイッチの位置を使いやすく再配置。

照明は省エネ性能の高いLEDシーリングライトへ交換し、空間全体がより明るく感じられるようになりました。出入口の建具はダークブラウン色で統一し、空間を引き締めるアクセントに。

完工後は床・建具・クロス面を丁寧に清掃し、動線や開閉のスムーズさ、床鳴りや隙間の有無を最終チェック。

細部まで確認を重ねてお引き渡しを行いました。

リフォーム後の室内は、かつての和の趣を感じさせつつも、現代的で開放感のある洋室へと生まれ変わりました。

ナチュラルオーク調のフローリングが柔らかな印象を与え、白いクロスとのコントラストで空間全体が明るく爽やかな雰囲気に。

かつて暗さの原因だった障子は取り払われ、サッシまわりがすっきりとしたことで採光が増し、昼間は照明を点けなくても十分な明るさを確保できるようになりました。

収納面では、押入れをクローゼットへ造り替えたことで、ハンガー収納・棚収納が自在に使える機能的な空間へ。

日用品や季節物を整理しやすく、生活導線が大きく改善されています。

電気配線を整理し、照明をLED化したことで、エネルギー効率もアップ。全体的にメンテナンス性・快適性が飛躍的に向上し、日々の暮らしを支える居室へと再生されました。

和室から洋室への改修は、見た目の変化だけでなく、構造・下地・断熱など“目に見えない部分”の仕上げが非常に重要です。

今回は床のレベル調整から壁下地のボード施工、巾木や建具の取り合いまで、一つひとつの納まりを丁寧に仕上げました。

収納造作では、お客様の生活動線を考慮し、ハンガーパイプの高さや棚の位置も現場で微調整しています。

完成後に、「まるで新築のように明るくなった」と喜んでいただけたことが、何よりの励みです。これからも、お客様の理想の住まいづくりに寄り添いながら、一軒一軒丁寧な施工を心がけてまいります。